特集レポート
首都高パーキングエリア厳選4
~グルメと景色でホッと一息~
ここのところ、名産をウリにした商品やチェーン店の参入など、高速道路のSA、PAの充実が目覚ましい。当然首都高のPAだってさまざまな工夫が施されている。そこで今回は「グルメ」と「景色」を基準にオススメのPAをピックアップし、実際に現地を尋ねてみた
食べ物と景色の良いPAはどこだ!?
一昔前までPAといえば、トイレのため、休憩のためぐらいのもので、特になにか目的をもってPAに立ち寄ることはあまりなかった。ところが近年はあらゆる面で充実が図られ、目当てのものを手に入れるためにわざわざ立ち寄ることも珍しくなくなった。
この傾向は地方のSAやPAに多いのだが、首都高のPAも例外ではない。では止まりたくなるようなPAの条件とはなにか。そのキーワードとなるのは、やはり「食べ物」と「景色」ではないだろうか。
そこで首都高のHPを参考に、これこそはと思えるPAをピックアップ。ウリにしている商品は本当においしいのか、そして景観はどうなのかを実際に現地まで足を運び、検証してきた。
飛行機の離陸を見ながらラーメンをすする
最初に登場するのは、K1下りの大師料金所に併設されている大師PA。規模が小さいため見落としがちなのだが、ここはかなりの穴場。ではでは早速リポートを。
店内に入ると、こぢんまりとしたアットホームな雰囲気。古き良き定食屋といった風情で、チョイスしたのは一番人気の「辛味噌ラーメン(680円)」。水を汲み席に腰を下ろして窓の外を見てみると、飛行機が飛んでいる。ずいぶん低いところをなどと思っていたら、なんとそこは羽田空港。
確かに下調べの段階で羽田空港が見えることは分かっていたのだが、予想よりも遥かに近い場所から離着陸を眺めることができた。
そうこうするウチに辛味噌ラーメンができあがり、まずは見た目チェック。写真でもお分かりだと思うが、大きめに切った野菜や豚ばら肉、唐辛子が利いた辛味噌を加え、しっかりとフライパンで炒めた熱々の具材が、これでもかとてんこ盛りになっている。
立ちのぼる味噌の風味に、期待に胸を膨らませつつ試食。スープを一口。意外に辛くない。そして野菜をパクリ。甘いキャベツと辛味噌がいい具合にマッチしていてうまい!辛さ自体はたいしたことないのだが、食べていくにつれて体がポカポカしてくる。寒い冬場にはまさにうってつけ。スープも野菜とチャーシューのダシが辛さを緩和しつつ調和しているので、思わず飲みほしてしまったほどだ。
数分おきに飛び立つ飛行機を見ながら食べるというのは、結構な贅沢かもしれない。
そして嬉しい誤算だったのは、店を出ると富士山が見えたこと。写真では分かりづらいかもしれないが、ポールの右、青いビルの向こうに富士山を拝むことができた。空気の澄んだ天気のいい日であれば、きっと見ることができるだろう。
山梨の地豚を使った生姜焼きに舌鼓をうつ
続いて足を運んだのは以前の特集でもお馴染みの大黒PA。湾岸線と大黒線の合流地点(大黒ジャンクション)にある大黒PAは、駐車台数341台(普通車)と首都高の中でもかなり大規模なPAだ。
大黒PAからは鶴見つばさ橋が見えるのもポイント。ジャンクションのループをフレームにして橋を眺めれば、日本の風景とは思えないほど。夜はライトアップもされているので、グッと大人な雰囲気を漂わせる夜景もオススメだ。
ここでのグルメは2Fのレストランにある豚生姜焼き御膳(1260円)。ランチとしてはちょっと高めと感じる人もいるかもしれないが、厚めにスライスされた山梨の地豚(富士桜ポーク)が3枚と、たっぷりのサラダが大皿に盛られている。もちろんゴハンと味噌汁に香の物もついており、ボリューム満点。
さっそく頂いてみると、柔らかく焼きあがった豚肉を噛むごとに、肉の旨みとタレの甘辛さが広がる。味付けはややアッサリ目な印象だが、その分、豚肉のそのものの味を楽しめるし、厚めに切られた3枚の肉を飽きずに食べるにはちょうどよい濃さだった。肉を1枚食べるごとに下から顔をのぞかせるもやしは、生姜焼きのタレとよく馴染み、しゃきしゃきと歯ごたえも心地よく、ゴハンがすすむ。味わい、ボリュームともに、存分に満腹中枢を満たしてくれる一膳だ。
もう一つの魅力はおみやげコーナーの充実。特に横浜中華街みやげの品揃えが豊富で、中華街の名店「重慶飯店」や「大珍楼」の肉まんや焼売なども揃っている。重慶飯店の徳用焼売(800円)を購入し、夕食に食べてみると、普段食べているスーパーの焼売との違いは歴然。噛んだ時に肉汁が口の中にジュワーッと広がりとってもジューシイ。きっと喜ばれるおみやげになるはず。
ネーミングが泣かせるおみやげも多数
都内に戻り向かったのは台場線上りにある芝浦PA。東京湾に面した店内からは、竹芝桟橋に出入りする船やお台場、そしてレインボーブリッジが見える。
窓辺の席に座ると、180度の開けた視界で広々とした風景が望めるところが嬉しい。決して近くはないのだが、路上からよく見る姿とは少し違ったレインボーブリッジを眺めることができる。
ここでは冬場になると暖かいラーメンに人気が集まるそうだ。さっそく数種類あるラーメンのなかから「ネギ塩ラーメン(600円)」を注文。
名前の「ネギ塩」から、どんぶり一杯のネギとサッパリ味のラーメンをイメージしていたが、出てきたラーメンに載っていたのは茶色い焦がしネギ。想像とのギャップに少し戸惑うも、醤油の風味を含んだ焦がしネギの香りがチャーシューの照りとあいまって、たまらなく食欲をそそる。
試食してみると、麺はやや細目で、これが濃い目のスープとよく絡み、一口ごとにしっかりとした味わいを感じさせてくれる。スープは塩ラーメンにしては珍しい背脂入りのこってり系。さらに、焦がしネギを一緒に口に運ぶと味のアクセントが利いて、また一段と旨い。ありきたりの醤油、味噌、とんこつスープに飽きた人には、ぜひ味わっていただきたいラーメンだ。
おみやげもまた非常にユニーク。なにせネーミングが泣かせる。「お台場でハイ!チーズ(680円)」という名のチーズケーキや、7つの味をもつ「レインボーシュークリーム(1,050円)」など、思わず突っ込みを入れたくなるようなおみやげが並んでいる。
味はバツグンに旨い、というほどではなく並レベルなのだが、気心の知れた友人や会社の同僚などに話のネタの一つとして買っていくと盛り上がるかもしれない。
癒されるという点ではココが1番
最後は深川線上りにある辰巳第1PA。ここにグルメスポットはないのだが、新しいだけあって(昨年6月にリニューアル)施設がとてもキレイ。そして何より景色がすばらしい。
自販機の裏側にはベンチがあり、そこから居並ぶ高層マンション群と、その奥に都心のビル群が見える。このあたりは新興マンションが次々と建てられている地域で、また、建設中の晴海線も近い。そうした変化していく街の様子を一様に眺めることができる。
缶コーヒーでも飲みながら、陽だまりの中でこの景色を眺めていると、ホッと一息とても癒されていることに気づくはず。日暮れには夕陽に照らされオレンジ色に染められたマンションが、そして夜には各戸の明かりがネオンとなって夜景に彩りを添えてくれることだろう。
■まとめ
4ヶ所のPAを回って気づいたことは、PAの進化だ。トイレや休憩のためだけではなく、楽しむという要素が多分に盛り込まれてきている。きっと今回リポートしたPA以外にも魅力的な食べ物や景色が見られるポイントはたくさんあるだろう。たとえば平成20年春にリニューアルオープン予定の代々木PAは、目の前に明治神宮が望めるらしい。そんな自分だけのお気に入りを探す旅、首都高PA巡りなんていうドライブも楽しいかもしれない。
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